令和６年３月１日より、本籍地以外の市区町村の窓口でも、
戸籍証明書・除籍証明書を請求できるようになりました。

通常、相続手続きの際には相続人を特定するための資料として、
被相続人（亡くなられた方）の出生から死亡までの戸籍が求められます。

これまでは、戸籍を取得するためには管轄の役所に請求する必要があったため、
場合によっては全国各地の役所に郵送等で請求しておりました。

今回の法改正により、例えば相続人が豊田市に在住の方であれば、
豊田市役所において相続人が亡くなった方のすべての戸籍を取得できるようになりました。

もちろん今後も、戸籍の収集を司法書士に依頼することは可能ですが、
代理人が請求する場合はこれまでどおり管轄の役所に請求をすることになりますので、
余分にかかる郵送費などの実費や専門家が動く分の手数料に加え、
相続人自ら戸籍を取得するよりも期間を要することになります。

この便利な戸籍の広域交付が始まったことにより、
これからはご自分で戸籍を取得される方が増えることになるかと思います。

円滑な相続手続きが促進される素晴らしい法改正ですね。

司法書士　佐々木孝洋