2024.09.15
相続
遺産分割協議の苦悩
遺産分割協議とは、法定相続人全員で相続財産の分割方法や、
その割合を話し合い、合意することをいいます。
法定相続人が複数人いるケース(例えば、配偶者・子が2人など)において、
相続財産を引き継ぐためには、原則としてこの遺産分割協議を行うことになります。
「うちは仲が良いから大丈夫」
なんて思っていても、思わぬ争いに発展することもあります。
遺産分割協議は、『全員が』合意することが必要であるため、
一人でも納得いかないと、この協議は成立しません。
これまで仲の良かった兄弟姉妹であっても、
それぞれが独立し、10年、20年と別々の人生を歩んできた中で、
価値観が違ってくるのはもちろん、時には当事者のパートナーが納得しないとか、
様々な事情によって、協議がこじれてしまうケースがあります。
もしも、被相続人(亡くなった方)が遺産に関しての遺言を遺していたら、
そのような争いは起きず、スムーズに相続手続きが終わっていたかもしれません。
また、下記のような場合、相続手続きで苦労する可能性が高まります。
・子のいない夫婦
※亡くなった方の兄弟姉妹が相続人になるケースなど
・どちらかが再婚の夫婦
※前の配偶者との子がいるケースなど
・音信不通の子がいる
・家族の中で折り合いの良くない方がいる
心当たりのある方は、ご家族が困らないように、
公正証書遺言などの生前対策をすることをおすすめします。
司法書士 佐々木孝洋